そして就職

新人研修後、新宿エリアを担当する支店に配属された。支店内で半年程のOJTを経て、歌舞伎町及び新宿2丁目が担当エリアとして任された。当時、仕事の大部分は不良債権の回収や追加担保の徴収だったが、実際、金など返ってくる状態でもなく、歌舞伎町や新宿2丁目の重鎮やビル・飲食店のオーナーの所に出入りして、世間話をするのが日常だった。さすがにメガバンクだったので、風俗店との付き合いはなかったものの、当時はグレーゾーン企業との付き合いもあり、そんな人達とは大学時代の友人より打ち解けて話をすることが出来、隠れて飲みに行ったりもしていた。

ただ、仕事は全く面白くなかったし、上司から言われた事も心の中では馬鹿にしていた。また、支店の中で、罵声をあびても、灰皿を投げつけられても、俺には全く響かなかった。

朝、支店に着いてからは、くだらない会議が終わったら、すぐ外出し、喫茶店でモーニングをⅠ時間ゆっくりと食べてから山手線に乗って2~3時間睡眠をとっていた。その後、昼飯を食いに一回支店に戻っていた。午後は、入り浸っているお客さんを何軒か訪問し、コーヒーや茶菓子を楽しみ、たまには勤務時間中ながら吉原や五反田の風俗に通い、夕方支店に戻って時間を数時間つぶして、帰宅する生活が普通だった。全く仕事している感ややりがいもなかった。

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