極道の世界からの混沌

仕事に戻ろうとする頃には今まで遊んできたつけで借金が600万円を超えていた。一度結婚のご祝儀で200万円を返済したにもかかわらずだ。銀座のクラブ、SMクラブ、ソープランド、海外渡航費、使いすぎた。

当時は、銀行員の給与でも返済が大変な状態になっていて、カードローンやクレジット会社の借入枠をやりくりしながら、借金を転がして、なんとか月の収支を回しているといった状態だった。ただ、自宅療養でその手続きがままならなくなってしまい、自宅に督促がきたのが見舞いに来た両親にばれてしまった。銀行員の収入は決して低いものではない中でのこの借金。初めて厳しく怒鳴られた。そして、決して裕福ではない親が全額返済してくれた。やっぱりゴミだな、俺は。

そして仕事復帰。

つらかった。

今まで物事にちゃんと取組んだことのない人間がやろうとしても苦痛でしかなかった。それに、なんとなくやってもこなせる仕事ではなかった。実際、全くマーケットの知識のない私は馬鹿にされただけだった。使い物にならないバツ2の人間として同僚や周りの人からも距離を置かれた。