夕刊フジ?日刊ゲンダイ?②

そのお店は高田馬場にあった。

指定された場所から電話をかけると、そこからおおよそ徒歩3~5分位のところにある高級感漂う低層階のマンションを案内された。同じ部屋のこともあれば、違うこともあったので、複数の部屋が用意されていたのだと思う。

部屋はワンルームとかではなく、1LDK以上の部屋で、LDKも20畳以上あり、かなりゆっくりした雰囲気を独占することができ、甘いアロマの匂いの相乗効果で特別な世界観が作られていた。

女性は毎回違っていたが、20代の美形ばかりであった。清楚系というよりも、服装も若妻がお洒落をしたような服だったり、キャバクラ的な服で迎えてくれた。

一人でシャワーをまず浴びて、その後は、ゆっくりお酒を飲みながら「診断表」のようなもので、内容を決めていったが、明らかにその時間からプレイが始まっていた。本番行為はなかったものの、甘酸っぱい匂いが漂っていた。妖艶で淫靡な雰囲気に包まれた中での120分、150分は、部屋を出る時には朦朧とするといった感覚で毎回終えることができた。

結構、人気があったお店だった。でも足が遠のいた。このような人気店のよくあるパターンだった。お店のオーナーは、客の人気の要因分析をすることなく、自分を商才があると考え、お店を拡張してしまった。マンションの部屋数はどんどん増えていった。在籍女性も増えていった。ただ、新しい部屋のレベルも低下し、ワンルームに毛が生えた位のものになるとともに女性のレベルも下がっていったからだ。