それでは、訴えられた側(被告)はどうでしょう？
民事裁判で争う場合、弁護士を雇わずに、自分で争うことも可能です(もし、今後私が訴えられたとしたら、一度は弁護士なしでやってみたいですね。大学時代の模擬裁判を思い出して面白そうです。)。ただ、普通はどんなに自分自身が勝てる裁判だとしても弁護士を雇って争う方法を取ると思います。
そこで問題が起きます。
名誉棄損の大部分の被告は、個人になると思います。個人が弁護士を雇って裁判を受ける場合の費用は、給与などから経費として控除することは一切できません。その場合、弁護士費用としての１００万円や１５０万円は、例え全面勝訴になったとしても、単なる資金の持ち出しとなってしまいます。
それを避ける方法としては、「不当訴訟」として相手を訴えることができますが、ハードルはかなり高いですね(私だったら、やるかもしれませんが)
先ほど記載した通り、相手(原告)側は、訴訟費用を経費として計上できます。しかも、相手にダメージを負わせることが出来ます。
では、なぜそれら企業や著名人が裁判を起こさないかと考えると、それはやはり「客商売」だからです。一市民として考えてみるとわかると思いますが、些細なことで裁判を起こしている企業や著名人をカッコイイと思うのでしょうか？そのような商品を買うでしょうか？
どう考えても違うと思います。だから、企業や著名人は自制します。何のメリットもないからです。
明かな誹謗中傷や事実と反しているSNS投稿等は、見るに耐えませんし、私も裁判を起こすべきだと思います。ただ、原告になろうとする人は、名誉棄損に該当するか否かの三大要件に従って慎重に判断すべきだと思います。
私は、今年の年初、このブログに二つの記事を投稿しましたが、削除を余儀なくされました。