試用期間の意味はいつでも首にできる、会社が持った権利だ。

私には、決まった仕事はなかった。ただ、Managerとしてそのチームをまとめてくれというものだった。全員が所謂テレビや映画でみるような外資系バリバリのキャリアという感じで、個々の仕事に責任感を持っていた。私の仕事ってなんだろうということを考え始めた時に最初の衝撃の出来事が発生した。

同じ日に入社した外資からの転職組の一人が一ヶ月で首になった。彼女も私と同じエージェントを使って転職していた。アメリカの大学を卒業して、今まで外資数社を渡り歩いてきていた。ただ、彼女はManager職ではなく、一社員の退職に伴う補充で転職してきていた。私からみれば彼女もバリバリの外資系キャリアウーマンだった。

そんな彼女は、うちの会社のシステムが良くないであるとか、やり方が非効率であるとかの不満をManagerや周囲にぶちまけていた。私は、彼女のそんな姿を隣のチームだったので日々見ていて、正直その時は「入社そうそう凄いな」と思っていた。

そんな彼女が入社1ヶ月で首になった。その会社の試用期間(Probation Period)は、3ヶ月だった。日本の会社でいう試用期間とは全く違うという現実を改めて気づかせてもらった。

ここは、日本にはあるが、日本の会社ではない、それが真実なのだ。

では、なぜ彼女が首になったかは、その時は全くわからなかった。

ただ、その出来事は、俺を変えた。何ができるかということ、何をすべきかということ、自分の存在意義、Manager職の意味、真剣に考えた。結論は「泥臭く」やろうだった。その時は、チームメンバーが個々に何をやっているかは、知っていたが、具体的に何をどのようにやっているかを知らなかった。知らないがために、具体的な作業に関しての話がでると、チームメンバーに頼ってしまっていた。ミーティングにも何かあるとメンバーにも一緒に参加してもらっていた。それを早めに止めよう。とりあえず、チームの個々の作業を全部知ることから始めようと思った。

タイトルとURLをコピーしました