連携②

では、なぜ「大学のサークル」との連携だったのでしょうか?

外資系投資銀行は、大学生からみればトップクラスの人気就職先です。新卒募集2人に対して数千人が応募してきます。そして、インターンの募集に関しても同様です。そして、大学名では決して判断してないのですが、通常、最終的にインターンに選ばれる人の大学は3つ程度に絞り込まれてしまいます。所謂、有名大学でも投資銀行のインターンになること自体が滅多に経験できないことなのです。

一方、会社としてはどうかといえば、大学生個人のアルバイトでは、不安があったということです。個人ですと、責任感の問題、病欠の問題、大学の試験期間の問題等が常に付きまといます。また、大学のゼミ等では、同じ学部であるため、やはり試験の問題が付きまといます。

そこで、ある大学のサークルに声をかけ、当社でのアルバイトに前向きな返事をもらいました。次に、私が所属していた部署だけではなく、フロントなどにも声をかけ、こちら側の必要人員と時間を明確にしたうえで、毎日3人を8時~10時及び2時~4時の計4時間サークルメンバーから弊社アルバイトに来ていただくことになり、実際この方法で2年間業務を動かしました。

法律上の問題が起きないように、リーガル部門にはかなりのご尽力をいただいたのですが、会社全体では大幅なコスト削減になりました。恐らく、日本の会社であれば、社員や派遣のFULL TIME採用で対応することしか、許されなかったと思いますが、ある意味タブーがない外資系ですので、法律問題さえクリアしてしまえば、何でも出来てしまいます。外資系の仕事は本当に面白いなと感じた瞬間でもありました。