新宿から海外へ

そして次の職場

新宿エリアの勤務から人事異動で、国際部門に異動した。

新宿ではまともに働いていなかったが、ビル・飲食店オーナーやグレーゾーンの実力者の方々からは何故か可愛がられた。彼らは、私が成績上がらないというと(真面目どころか、全くやる気がないのだから当然なのだが)、他の会社を紹介してくれたり、必要もないのにトラベラーズチェックを何十万ドル分買ってくれて、数日後には売却するという協力もしてくれた。そんなお客さんがいたから、知らないうちに収益上位に何度もはいる新人ではあり得ない成績を残せていた。

全く仕事の面白さを感じない中、世の中ちょろいなと益々感じた異動であったし、クズだった俺がより大きな「ゴミ」へとスケールアップする機会だったと思う。

国際部門では、東南アジアのプロジェクトファイナンス、トレードファイナンスを担当していた。当時の東南アジア経済圏は、アジア経済危機からまだ立ち直りが出来てなく、マグマを貯めこんでいるような状態だった。そんな時期だったので、仕事は新規のファイナンスというより、ある意味「御用聞き」的な仕事で、政府、商社の人や建設、コンサルの人と一緒にインドネシア、タイ、マレイシア、ベトナムをまわるという大変楽しい仕事だった。ただ、相も変わらず働いていたという実感は全くなかった。国内外を問わず遊び、目の前の言われた仕事をこなすだけだった。

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